昔のノートPCにCloudReadyをインストールしてChromebook化してみました

こんにちはー、ニアです。

最近GoogleのChromebookのCMを見て、Chrome OSにちょっと興味が沸いたので、今回は昔使っていたノートPC(LIFEBOOK SH76/C)にCloudReadyを入れて、Chromebook化してみます。

1. 今回CloudReadyを入れるノートPC

モデル富士通 LIFEBOOK SH76/C(2011年春モデル)
CPUIntel Core-i5 2520M(2.5GHz / Sundy Bridge)
メモリ8GB(元々は4GB)(DDR3)
ストレージSSD 500GB(SATA3)(元々はHDD 640GB)
ディスプレイ13.3インチ、1366px×768px
OSLinux Mint(Linuxの前はWindows 10 Pro)(購入した当時はWindows 7 Home Premium)
重量約1.66kg
インターフェース[左側]
・USB 3.0×1
・USB 2.0×1
・HDMI×1
・ヘッドフォン端子
・マイク端子
[右側]
・USB 2.0×1
・イーサネット端子
・ExpressCard×1
・DVDドライブ
[背面]
・D-Sub×1
Nia-TN-SDfs-normal2.png
手持ちのPCの中で唯一、非UEFIです。

SSDは、自作PCに入れてたCrutialの2.5インチSSDを取り出して、再度このPCに入れました。
(自作PCには、予備用にとっておいたWestern Digitalの内蔵HDDを再び入れて、ミラーリング対応の記憶域プールにしました。)

1.2. CloudReadyのシステム要件

メモリ2GB以上
ストレージの空き容量16GB以上
Nia-TN-SDfs-normal1.png
CloudReadyのインストールガイドや「Certified Models List」を見る限り、Intel Core 2 Duo世代以降(2007年以降)のCPUなら大丈夫そうです。
今回のPCは、第2世代Core-i系なのでいけますね。

2. CloudReadyのインストールUSBメモリを作成

まずはCloudReadyをUSBメモリにインストールしていきます。

今回は手元に余っている16GBのUSBメモリを使用します。

Nia-TN-SDfs-wink.png
8GBまたは16GBのUSBメモリにインストールできます。

CloudReadyのサイトにアクセスし、「INSTALL THE HOME EDITION」ボタンを押します。

Windows PCで作成する場合、以下の2通りでできます。

  • CloudReadyが提供しているUSB Makerで作成する
  • イメージファイルをダウンロードしてGoogle Chromeで作成する

今回はUSB Makerを使うので、「DOWNLOAD USB MAKER」ボタンを押して、USB Makerをダウンロードします。

Nia-TN-SDfs-normal3.png
USB Makerのインストールは不要だけど、起動に管理者権限が必要です。

USBメモリをPCに挿入したら、USB Makerを起動します。起動したら、「Next」ボタンを押します。

Nia-TN-SDfs-sweet.png
SanDiskのデバイスが非推奨って・・・(汗)

インストール先のUSBメモリを選択して、「Next」ボタンを押します。

この「Next」ボタンを押すと、CloudReadyのUSBメモリへのインストールが始まります。USBメモリ内のデータはすべて削除されるので、重要なデータがある場合はあらかじめバックアップしましょう。

CloudReadyのイメージファイルをダウンロードし、USBメモリにインストールします。
インストールには約20分程かかります。

インストールが完了したら、「Finish」ボタンを押して完了です。USBメモリをPCから取り外します。

もし、CloudReadyをインストールしたUSBメモリのドライブをフォーマットするかどうかのダイアログが出た場合、キャンセルボタンを押します。

2.1. CloudReadyをインストールしたUSBメモリを、元のマスストレージに戻すには

CloudReadyをインストールしたUSBメモリを元のマスストレージに戻すには、ボリュームのフォーマットではなく、diskpartを使用します。

コマンドプロンプトを管理者権限で起動し、diskpartと入力します。

> diskpart

USBメモリのディスクを選択します。

DISKPART> list disk

  ディスク      状態           サイズ   空き   ダイナ GPT
  ###                                          ミック
  ------------  -------------  -------  -------  ---  ---
  ディスク 0    オンライン           931 GB      0 B
  ディスク 1    オンライン           931 GB  1024 KB        *
  ディスク 2    オンライン           931 GB      0 B
  ディスク 5    オンライン          5581 GB      0 B        *
  ディスク 7    オンライン            14 GB      0 B
Nia-TN-SDfs-normal2.png
上記の例では、ディスク7がUSBメモリです。

select diskコマンドでUSBメモリを選択します。

DISKPART> select disk 7

ディスク 7 が選択されました。

DISKPART> list disk

  ディスク      状態           サイズ   空き   ダイナ GPT
  ###                                          ミック
  ------------  -------------  -------  -------  ---  ---
  ディスク 0    オンライン           931 GB      0 B
  ディスク 1    オンライン           931 GB  1024 KB        *
  ディスク 2    オンライン           931 GB      0 B
  ディスク 5    オンライン          5581 GB      0 B        *
* ディスク 7    オンライン            14 GB      0 B

cleanコマンドでUSBメモリ内のデータを削除し、create partitionコマンドでパーティションを作成します。

DISKPART> clean

DiskPart はディスクを正常にクリーンな状態にしました。

DISKPART> create partition primary

DiskPart は指定したパーティションの作成に成功しました。

これで、USBメモリをマスストレージとしてフォーマットすることができます。

3. PCにCloudReadyをインストールする

3.1. USBメモリから起動&初期設定

CloudReadyを入れたUSBメモリを、インストール先のPCに挿入します。

PCの電源を入れて、BIOSの起動メニューを開き、USBメモリを選択して、CloudReadyを起動します。

セキュアブートが有効になっている場合、あらかじめ無効にしておきます。

Nia-TN-SDfs-normal1.png
LIFEBOOK SH76/Cでは、F12キーでBIOSの起動メニューが出ます。

CloudReadyが起動すると以下のような画面になります。言語を変更する場合は、左下にある「English (United States)」をクリックします。

言語とキーボードをドロップダウンボックスから選択して、OKボタンを押します。

「続行」ボタンを押します。

ネットワークに接続して、「次へ」を押します。

CloudReadyの品質向上のための使用状況データ(匿名)の収集に関する確認画面が出ます。問題なければそのまま「CONTINUE」ボタンを押します。
「収集されるのはイヤ!」という方は、左下にある「Send metrics help improve CloudReady」のチェックを外してから「CONTINUE」ボタンを押します。

Googleアカウントのメールアドレスを入力して「次へ」ボタンを押します。その後にパスワードの入力や2段階認証をしてログインします。

これで初期設定が完了です。「利用を開始」ボタンを押すとデスクトップに移動します。

右下の時刻部分をクリックすると、メニューが出ます。PCをシャットダウンする場合は、電源マークをクリックします。

3.2. PCにインストール

右下の時刻部分をクリックで出てくるメニューの中にある「Install OS」をクリックします。

CloudReadyのインストーラーが起動したら、「INSTALL CLOUDREADY」ボタンを押します。

PCのストレージ内のデータを消去してインストールしてよいか尋ねられるので、問題なければ「ERASE HEAD DRIVE & INSTALL CLOUDREADY」ボタンを押します。

この「ERASE HEAD DRIVE & INSTALL CLOUDREADY」ボタンを押すと、CloudReadyのインストールが始まります。PCのストーレージ内のデータはすべて削除されるので、重要なデータがある場合はあらかじめバックアップしましょう。

インストールには約20分程かかります。インストールが完了すると、PCが自動的にシャットダウンするので、USBメモリを取り外します。

PCを再起動すると、最初に起動した時と同じCloudReadyの初期設定画面が表示されるので、同じように設定を済ませます。

これで、CloudReadyのインストールは完了です。

以降、PCを起動すると、CloudReadyのロゴの後にログイン画面が表示されるようになります。

Nia-TN-SDfs-surprised.png
10年前のPCなのに、10秒くらいで起動しました。速っ!
(ちなみにWindows 10やLinux Mintの時は、1分くらいかかっていました)

2.3. CloudReadyでLinuxコマンドを使いたい!

CloudReadyでLinux(ベータ版)をセットアップすることができます。

設定を開き、「Linux(ベータ版)」を選択し、Linux(ベータ版)にある「オンにする」ボタンを押します。

セットアップ画面が出たら、「次へ」ボタンを押します。

Linuxのユーザー名を入力し、「インストール」ボタンを押します。
(ディスクのサイズは「推奨」のままにしました)

インストールが完了すると、ターミナルを利用できるようになります。

Nia-TN-SDfs-normal3.png
ホスト名が「penguin」なのは、Linuxのマスコットキャラがペンギン(名前は「タックス(Lux)」)だからなのかな?

4. 他のPCでCloudReadyを起動してみた

いくつかの他のPCにCloudReadyのUSBメモリーを挿入して、起動してみました。

4.1. Surface Pro(第5世代)

手持ちのSurface Proでは、CloudReadyが起動しました。タイプカバーは動作したものの、タッチパネルとSurfaceペンは反応せず・・・。

このSurface Proは今後は、WindowsのInsider Programを有効にして、Windowsの新機能を試す用にしようかなと思います。

4.2. MacBook Pro 2017(13インチ、4ポート版)

手持ちのMacBook Pro 2017では、CloudReadyが起動したのですが、本体のキーボードやトラックパッドが反応せず(外付けキーボードやマウスでは動作しました)、さらに無線LANにも接続できませんでした(実質使用不能)。

実は、CloudReadyを導入する狙いの1つに、内臓SSDが故障したこのMacBook Pro 2017をUSBブート専用のCloudReadyデバイスとして使用する目的がありました。
しかし、その野望は呆気なく終わりました・・・、残念。

経年劣化&OSのサポートが終了したSurface RT(初代)とともに、リサイクルに出そうと思います。

5. おわりに

今回は昔使っていたノートPC(LIFEBOOK SH76/C)にCloudReadyを入れて、Chromebook化してみました。

余ったPCでChrome OSを(厳密にはChromium OSだけど)試すことができてよかったです。ネットサーフィンやYouTube Music、動画鑑賞などに使用しようかな?

Nia-TN-SDfs-normal2.png
そういえば最近、CloudReadyを提供しているNeverwareがGoogleに買収されたらしいです。

Google、古いPCをChromebookにするOS「CloudReady」のNeverwareを買収 – ITmedia NEWS

[END]

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