
こんにちはー、ニアです!
11月17日に私は、Apple M1搭載のMacBook Airを購入しました!

今回は、私がいつも使っているソフトウェアが動作するか試しつつ、MacBook Airを使ってみた感想を述べていきます。
目次
1. MacBook Air(M1, 2020)を選んだ理由
まず、Apple M1のMacを購入しようと思ったのは、単純にApple SiliconのMacに興味があったのと、将来16インチMacBook Pro版が出た時に開発環境をスムーズに移行できるように、一足早く試してみようと思ったからです。
CPUがx86-x64アーキテクチャーからARMアーキテクチャーに変わるので、いつも使っているソフトウェアの互換性は確認しておきたいところ。
また11月17日に発売された、Apple M1搭載のMacは、
の3種類ありますが、今回はお試しということで、ノートPCタイプで価格が一番お手頃なMacBook Airを選びました(ヨドバシカメラで税込¥115,280(AppleCare+は含まず)でした)。
SoC | Apple M1(CPU 8コア / GPU 7コア) |
メモリ | 8GBユニファイドメモリ |
ストレージ | SSD 256GB |
あとは、去年にSSDが故障したMacBook Pro(13インチ, 2017)の買い替えも兼ねています。
いつもはスペースグレイのカラーを選ぶのですが、今回はゴールドを選びました。アイキャッチ画像映えのためだけじゃなくて、MacBook Proと見分けやすくするためですよw

2. 早速セットアップして使ってみる
早速近くの喫茶店で初期設定を済ませて、帰宅後にセットアップをしました。
まず、スリープからの復帰がとにかく速いです。もともとMacはスリープからの復帰が速い方ですが、MacBook Air(M1, 2020)はカバーを開けている最中にロック解除の画面が表示されます。

Thunderbolt3ポートは2つと少なめなので、USB-Cハブを使う時は、電源はハブ側に繋いで、Macに接続するポート数を節約しています。

MacBook Air(M1, 2020)にはTouch Barがないので、Touch Barに慣れている私は画面ロックやスクリーンショットの操作にちょっと戸惑いましたw
筐体はMacBook AirのRetinaモデルと同じなので、画面保護フィルムやケースは、それに対応したものを使っています。私が使っているのはこの2つです。
- MacBookAirRetina13inch用フィルム – エレコム
- MacBook Air Retina 13インチ / MacBook Pro 13インチ USB Type-Cモデル [BookSleeve] 薄型スリーブケース – トリニティ
あと、MacBook Air(M1, 2020)はファンレスなので、重めの処理を行ってもとても静かです。本体もあまり熱くならなかったので、膝の上に置いて作業しても大丈夫そうです。
2.1. MacBook Pro(16インチ, 2019)よ、MacBook Air(M1, 2020)と勝負だっ!
噂では、Apple M1搭載のMacのCPU性能は、MacBook Pro(16インチ, 2019)のIntel Core-i9より高いらしい。。。
ということで、ベンチマークを測定して、手持ちのMacBook Pro(16インチ, 2019)やMacBook Pro(15インチ, 2018)と比較してみました。
スペック
MacBook Air (M1, 2020) | MacBook Pro (16インチ, 2019) | MacBook Pro (15インチ, 2018) | |
---|---|---|---|
SoC | Apple M1 (CPU 8コア( Max 3.2GHz), GPU 7コア) | ||
CPU | Intel Core-i9 9980HK (8コア16スレッド, 2.4GHz(Max 5.0GHz)) | Intel Core-i9 8950HK (6コア12スレッド, 2.9GHz(Max 4.8GHz)) | |
GPU | Intel UHD Graphics 630(iGPU)/ AMD Radeon Pro 5500M(8GB)(dGPU) | Intel UHD Graphics 630(iGPU)/ AMD Radeon Pro 560X(4GB)(dGPU) | |
メモリ | 8GB(ユニファイド) | 64GB(DDR4) | 32GB(DDR4) |
ストレージ | SSD 256GB | SSD 2TB | SSD 1TB |
Geekbench 5
MacBook Air (M1, 2020) | MacBook Pro (16インチ, 2019) | MacBook Pro (15インチ, 2018) | |
---|---|---|---|
CPU(シングルコア) | 1375 | 1160 | 1079 |
CPU(マルチコア) | 7575 | 7246 | 5428 |
GPU(Metal) | 18960 | 4882(iGPU)/ 26825(dGPU) | 4796(iGPU)/ 17600(dGPU) |
GPU(OpenCL) | 16931 | 5435(iGPU)/ 28170(dGPU) | 5009(iGPU)/ 17423(dGPU) |
Apple M1のCPU性能はIntel Core-i9 9980HKより少し高いスコアが出ました。(しかもMacBook Air(M1, 2020)の方が約11.5万円の最廉価モデルに対し、MacBook Pro(16インチ, 2019)方は約52万円のほぼフルスペック(SSDだけ2TB)です。Apple Silicon、恐ろしい子・・・)
GPUでは、Apple M1がIntel UHD Grapichsを圧倒し、AMD Radeon Pro 560Xに対抗するスコアが出ました。AMD Radeon Pro 5500Mには及ばないものの、これくらいのスコアなら、画像処理やイラスト作成はいけそうかな。
Cinebench R23
MacBook Air (M1, 2020) | MacBook Pro (16インチ, 2019) | MacBook Pro (15インチ, 2018) | |
---|---|---|---|
CPU(シングルコア) | 1493 | 1111 | 1136 |
CPU(マルチコア) | 6893 | 9068 | 5888 |
シングルコア性能では、Apple M1がCore-i9 9980HKやCore-i9 8950HKを上回っていました。
マルチコア性能では、8コア16スレッドのCore-i9 9980HKの方が高かったのですが、それでも6コア12スレッドのCore-i9 8950HKより高いスコアです。
3. いつものソフトウェアは動くかな?
いくら性能が高くても、ソフトウェアが対応していなければ、意味ナス!
ということで、私がいつも使っているソフトウェアがApple M1のMacで動くかどうか試してみました。
3.1. ブラウザ
- Google Chrome(87.0.4280.67)→ [◎] arm64として動作(ダウンロード時にarm64版を選択可能)
- Mozilla Firefox(84.0)→ [◎] arm64として動作(83.0まではx84-x64として動作)
- Microsoft Edge(87.0.664.41)→ [○] x86-x64として動作
Google Chromeでは、Intel版の時は起動やページの遷移で少しもっさりとしていましたが、arm64版へ再インストールしたらそれらの問題が解消して快適になりました。
3.2. オフィス
- Microsoft Word(16.43)→ [○] x86-x64として動作
- Microsoft Excel(16.43)→ [○] x86-x64として動作
- Microsoft PowerPoint(16.43)→ [○] x86-x64として動作
3.3. ディベロッパーツール周り
- iTerm2(3.4.1)→ [◎] arm64として動作(但し、追加のPythonランタイムはx86-x64として動作)
- Visual Studio for Mac(8.9.1)→ [○] x86-x64として動作
- Visual Studio Code(1.54.2)→ [◎] arm64として動作
- Sourcetree(4.1.0)→ [○] x86-x64として動作
- JetBrains Toolbox(1.18.7609)→ [○] 以下のIDEも含め、x86-x64として動作
- AppCode(2020.2.7)
- CLion(2020.2.4)
- DataGrip(2020.2.3)
- GoLand(2020.2.3)
- InteliJ IDEA(2020.2.3)
- PhpStorm(2020.2.3)
- PyCharm(2020.2.3)
- Rider(2020.2.4)
- RubyMine(2020.2.3)
- WebStorm(2020.2.3)
- DBeaver(21.0.0)→ [○] x86-x64として動作
- Homebrew(2.5.11)→ [△] 公式サイトにあるinstall.shでのインストールは不可(ターミナルやiTerm2にて、Rosseta2を使用して起動するとinstall.shでのインストールが可能)(arm64でのインストール方法は後述)(なお、パッケージによってインストールできるものとできないものがある)
- GO言語(1.16.1) -> [◎] arm64として動作
- nodebrew(1.0.1)→ [×] インストールできるが、そこからNode.jsはインストール不可(エラーメッセージ「Darwin arm64 is not supported」が出る)
- pngquant(2.13.1) → [◎] arm64として動作
- SQLite3(3.32.3)→ [◎] arm64として動作
- OpenSSL(2.8.3)→ [◎] arm64として動作
- MySQL(5.7.32、8.0.22)→ [◎] arm64として動作
- Docker for Mac(2.5.0.1)→ [×] 起動不可(M1向けは現在プレビュー版がある)
- Docker for Mac(3.1.0(プレビュー版))→ [○] x86-x64として動作
- VirtualBox(6.1.16)→ [×] アプリはx86-x64として動作するが、仮想マシンは起動不可
- Vagrant(2.2.14)→ [○] x86-x64として動作
- .NET SDK(5.0.100)→ [○] x86-x64として動作
Docker for Macは起動しようとすると、以下のエラーダイアログが表示され、起動できませんでした。

ちなみにアンインストールする場合、Preferences画面から操作するのですが、これを表示させるのが現時点ではちょっと大変で、Docker for Macの起動を実行してからエラーダイアログが出る前に、素早くメニューバーからDockerアイコンをクリックして、コンテキストメニューから「Preferences …」を選択する必要があります。
またVirtualBoxは仮想マシンを起動しようとすると、エラーで起動できませんでした。

There was an error while executing `VBoxManage`, a CLI used by Vagrant
for controlling VirtualBox. The command and stderr is shown below.
Command: ["startvm", "cfffd764-7e80-4f91-88cc-595751e7238d", "--type", "headless"]
Stderr: VBoxManage: error: The virtual machine 'test_default_1606121691871_30375' has terminated unexpectedly during startup with exit code 1 (0x1)
VBoxManage: error: Details: code NS_ERROR_FAILURE (0x80004005), component MachineWrap, interface IMachine
Homebrewは、Installation – Homebrew Documentationを参考に、以下のコマンドでインストールします。
sudo mkdir -p /opt/homebrew
cd /opt
sudo chown -R $(whoami):wheel homebrew
curl -L https://github.com/Homebrew/brew/tarball/master | tar xz --strip 1 -C homebrew
# $PATHを通します(.zsh_profileに記述しておくのも手です)
export PATH=/opt/homebrew/bin:$PATH
3.4. グラフィックス
- CLIPSTUDIO PAINT(1.10.3)→ [◎] arm64として動作
3.5. ユーティリティ周り
- Microsoft OneDrive(20.169.0823.0008)→ [○] x86-x64として動作
- Logicool Options(8.34.91)→ [○] x86-x64として動作
- CCleaner(1.18.30)→ [○] x86-x64として動作
一部のソフトウェアはすでにApple Siliconに対応し、まだ対応していないソフトウェアもほとんどはRosetta2を介して動作する感じでした。
しかし、仮想化ソフトウェアは現時点では動作せず。。。私は仕事でDockerをよく使うので、Intel版のMacはまだまだ必須です。
4. おわりに
実はApple製品を発売日に購入したのは今回が初めてだったので、ちょっと緊張してました。発売日当日にゲットするという感動を、一度は体感したかったのですw
ソフトウェアの互換性の関係で移行するにはまだ課題があるけど(特にDockerとHomebrew周り)、これが解決できれば、私が使っている環境は移行できそうです。
Apple Silicon搭載の16インチ(もしくは14インチの上位版)MacBook Proが出たら、どれくらい性能が出るのか楽しみです。
今回購入したMacBook Air(M1, 2020)は、Apple M1でのソフトウェア動作確認用兼サブのMacとして使っていこうと思います。
それでは、See you next!